2021.6.1

吹き付けタイル仕上げの特徴と費用相場、他の工法との比較情報を解説!

 

外壁の吹き付け仕上げに「吹き付けタイル仕上げ」というのがあるのをご存知でしょうか?

 

「タイル」と聞くと、陶磁器製の四角い板が壁に貼り付けられているイメージを

思い浮かべると思いますが、外壁にタイルを貼るわけではありません。

この記事では、外壁の吹き付けタイル仕上げの特徴や、費用相場についてご紹介いたします。

 

吹き付けタイル仕上げとは?

 

吹き付けタイル仕上げは、

「複層仕上げ塗材」という塗り材を外壁表面にローラーやコテで仕上げたりコンプレッサーで

吹き付けたりして、硬質で艶のある仕上げにする外壁の仕上げ方法になります。

 

また、吹き付ける塗材によっては弾性のある表面に仕上げを変更することも可能です。

 

吹き付けタイル仕上げの特徴

吹き付けタイルは、下塗り、中塗り、上塗りの3つの工程で仕上げる吹き付け工法です。

タイルのような艶のある硬い仕上がりが特徴となります。

 

表面は凹凸のある模様になり、塗材を吹き付けたまま仕上げる

「吹き放し仕上げ」や、凸面を軽く押さえて平たく仕上げることも可能です。

 

吹き付けタイル仕上げのメリット

厚い塗膜で表面を形成しているので、重厚感や高級感を出す仕上がりとなります。

また、塗材が硬質で艶があるため、耐久性が高く、ひびや割れに強いことが

メリットとなるでしょう。

 

吹き付けタイル仕上げのデメリット

表面がデコボコしているため、汚れが付着すると落ちにくく、カビやコケが生えやすくなります。

外観を美しく保つには洗浄のメンテナンスが必要です。

 

吹き付け仕上げは、ローラー仕上げに比べて塗料の飛散が多く、

表面の凹凸が大きいために使用する塗料が多くなるデメリットがあります。

 

吹き付けタイル仕上げが適しているのはどんな人?

外観に高級感を出したい人には、重厚感があって艶が目立つ吹き付けタイル仕上げがおすすめです。

また、吹き付け工法は施工が早く人員も少なく済むので、

低コストで塗り替えをおこなうことが可能となります。

 

外壁塗装にあまりコストをかけたくない人なら、吹き付けタイル仕上げはおすすめです。

 

吹き付けタイル仕上げはどの外壁材にも使用できる?

吹き付けタイル仕上げは、主にモルタル外壁に施される外壁仕上げの一種とされてきました。

しかし最近は、モルタル外壁にだけではなく、サイディングボードに吹き付けタイル仕上げが施されている商品や、無塗装サイディングを吹き付けタイル仕上げにする場合があります。

 

モルタル外壁の吹き付けタイル仕上げと、サイディングボードの吹き付けタイル仕上げの違いは、下地がモルタルかサイディングかという部分だけです。

それぞれの特徴は、モルタルだと目地がないため、メンテナンスが簡単で費用も安く済み、すっきりとした見た目の外壁にできます。

サイディングは、金属製なのでモルタルよりも強度があり、耐久性が高いのが魅力です。

 

モルタルと無塗装のサイディングの場合は、現場でタイルの吹き付けをします。

モルタルの場合も無塗装サイディングの場合も、吹き付けタイル仕上げだと、塗料の色や仕上げ方がいろいろと選べます。

 

他の住宅とはかぶらない、オリジナルの仕上がりにしたい場合や既存のサイディングボードに好みの色や柄がない場合におすすめです。

 

吹き付けタイル仕上げの耐用年数と費用相場

 

吹き付けに使用する仕上げ塗材の違いによって、耐用年数と費用は変わってきます。

以下では「ウレタン塗料」「シリコン塗料」「フッ素塗料の」耐用年数と費用相場について

解説いたします。

 

ウレタン塗料

ウレタン塗料はウレタン系樹脂を主成分としており、密着力が高く様々な表面に塗布できる塗料です。

剥がれにくく塗料に弾力性があるので、木製の下地とも相性がよい塗料となります。

ウレタン塗料で外壁に吹き付けをおこなった場合耐用年数は6年~10年となるでしょう。

 

ウレタン系の塗料での費用相場は、1平方メートルあたり1,800〜2,300円になります。

平均的な30坪の住宅の場合、70〜85万円が平均的な相場です。

 

シリコン塗料

シリコン塗料はシリコン系樹脂を主成分としており、外壁塗装によく利用される塗料になります。

耐候性、耐熱性、耐水性に優れており、屋根の塗装などにも使われる塗料です。

 

耐久性に優れる塗料として幅広く使われており、耐用年数も8〜15年と長いです。

メンテナンス性にも優れた特徴を持っていますが、ウレタン塗料に比べると価格が

高いデメリットがあります。

 

費用相場は、1平方メートルあたり2,500〜3,300円になります。

平均的な30坪の住宅の場合、85〜110万円が平均的な相場となるでしょう。

 

フッ素塗料

フッ素塗料はフッ素樹脂を主成分とした塗料になります。

耐久性に優れており、他の塗料と違いカビや藻類が生えにくいという特徴を持っています。

日当たりの悪い場所や湿気の多い場所の塗装に効果を発揮するでしょう。

 

耐用年数も他の塗料に比べて長く、15〜20年の耐用年数があります。

フッ素特有の艶や光沢もあり、一旦塗り替えをおこなうと長く建物の外観を美しく保つことができます。

 

外壁塗料として十分なメリットがありますが、そのぶん費用相場も高く、

1平方メートルあたり4,000〜4,500円と、他の塗料と比べると高い価格設定になっています。

平均的な30坪の住宅の場合、90〜120万円が平均的な相場となるでしょう。

 

 吹き付けタイル仕上げの劣化症状

吹き付けタイル仕上げの耐用年数が、使う塗料のグレードによることを解説しました。

しかし、なかには耐用年数に満たなくても再塗装やメンテナンスが必要になる場合があります。どのような劣化症状が出た場合に、再塗装やメンテナンスは必要になるのでしょうか?

 

変色・色あせ・艶がなくなる

常に雨風や紫外線を直接的に受ける外壁は、変色や色あせを起こしやすい部材です。

吹き付けタイル仕上げの場合、特徴のひとつである艶にも影響を及ぼします。

色が変わってしまったり、艶をなくしたりすると、美観も損なわれるでしょう。

 

外壁や塗装の知識がなくても見つけやすい劣化症状なので、気づいたら業者へ再塗装を依頼してみましょう。

 

チョーキング

雨風や紫外線の影響を受けて起きるチョーキング。塗膜の劣化で顔料が表面に出てくる症状です。

チョーキングを起こしている箇所に触れると、白い粉がつきます。

塗膜の劣化が進み、防水機能が落ちてきている証拠です。

 

チョーキングが始まったら、再塗装を検討するタイミングと言えます。

 

クラック(ひび割れ)

吹き付けタイル仕上げの下地として一般的なモルタルは、セメントと水でできています。

水分は外壁ができあがった後にも蒸発するため、モルタルが収縮し、その動きによってひび割れてしまうことがあります。

 

また、セメントを乾燥させるときの湿度や温度差によっても収縮が起き、ひびの原因になるのです。

ひびの幅が0.3mm以上になると、ひびが塗装面よりも深く達しています。

 

雨漏りの原因にもなるので、早急に業者にチェックしてもらいましょう。

 

汚れが落ちづらい

外壁には、排気ガスや砂ぼこりなど外気中の汚れが付着します。

ほとんどの場合、そういった汚れは水や洗剤などで簡単に落とすことが可能です。

 

しかし、以前は水洗いで簡単に落ちていた汚れが落ちなくなった場合は要注意です。

汚れを落とそうと、外壁表面を強めに擦ると塗膜を傷つけてしまう恐れがあります。

 

汚れが落ちにくいのは塗膜が劣化してきた証拠でもあるので、無理をせず、再塗装や外壁を替える選択をするほうがいいかもしれません。

 

塗膜の浮き・剥がれ

外気や雨、ホコリなどの影響で汚れた外壁を放置していると、塗膜が劣化し、浮きや剥がれにつながる場合があります。

定期的に外壁をチェックし汚れを落とすようにすると、塗膜を長く保たせることができます。

 

浮きや剥がれを見つけたり、浮きや剥がれを起こしている位置が高かったり、範囲が広い場合は、できるだけ早く業者に依頼し点検、補修をおこなってもらいましょう。

 

カビ・コケ

吹き付けタイル仕上げの外壁は、表面が凸凹しているのが特徴です。

この凸凹部分に汚れや水分などが溜めたままでいると、カビやコケが生えます。

コケであれば洗ったり、拭いたりしてきれいにできますが、カビの場合は菌糸が外壁の奥深くにまで達している場合があります。

 

吹き付けタイル仕上げのお手入れ・メンテナンス方法

吹き付けタイル仕上げの外壁は、凸凹で艶がある壁面が特徴的です。

ただし、外壁面に艶があって滑らかなぶん、汚れがついたり劣化症状が始まったりすると目立ちやすいため、普段のお手入れが欠かせません。

吹き付けタイル仕上げのお手入れ方法や劣化症状が出たときのメンテナンス方法をご紹介します。

 

水で洗う

外壁につきやすい砂ぼこりや土ぼこりなどは、水洗いで落とすことができます。

汚れている箇所が低い場合はバケツの水でもいいですし、2階部分や広い範囲が汚れている場合はホースを使って汚れている壁面に水をかけましょう。

最後はしっかりと乾かすようにしてください。

 

軽い汚れはこれだけでもきれいにできますが、油性の汚れやカビ、コケなどは取れない場合があります。

 

スポンジやブラシを使い、洗剤で洗う

排気ガスや油汚れなどは、スポンジやブラシを使い、洗剤をつけて洗いましょう。

吹き付けタイルは凸凹していますが、艶があって拭きやすい外壁です。

スポンジや洗車用のブラシ、高所の場合は高所用のブラシ、やわらかい布を用意し、中性洗剤や外壁用の洗剤できれいにしていきます。

 

コツは、傷をつけないように優しく擦ることと、洗剤の種類を間違えないことです。

強く擦ってしまうと外壁に傷がついて、劣化症状を招いてしまうかもしれません。

 

また、洗剤の種類は中性洗剤か外壁専用の洗剤に限ります。

研磨剤が入った洗剤は、外壁面を傷つけるので使わないようにしましょう。

 

外壁の種類によって、使える道具や洗剤が変わるため、必ず住宅の外壁にあったものを選んでください。

最後は洗剤をしっかり落とすことも忘れないようにしましょう。

洗剤が残っていると外壁を傷める原因になります。

 

カビやコケは専用薬剤を塗布

コケの場合は、水や洗剤で擦り取ることができる場合もありますが、カビの場合は違います。

カビは菌糸が壁の奥深くまで根を張ってしまうと、洗ったり、拭いたりするだけでは取り除けないのです。

 

「洗っても拭いても黒や緑の汚れが取れない」という場合は、カビやコケが根を張ってしまっているかもしれません。

その場合はカビやコケ専用の薬剤を塗布し、きれいにしてください。

 

再塗装が必要な場合は、防カビ、防藻機能がついた塗料を塗るのがおすすめです。

 

再塗装

お手入れできれいにできないカビやコケ、劣化症状であるチョーキング、浮きや剥がれなどの症状が出た場合は、再塗装してしまうのもいいでしょう。

 

その場合は、しっかりと吹き付けタイル仕上げの塗装がおこなえる職人に依頼し、壁をきれいにする高圧洗浄やケレンなどの下地補修をしてもらいます。

旧塗膜を剥がしたり、下地を洗ってきれいにしたりしておかないと、塗膜の寿命に影響することを覚えておきましょう。

 

塗料は、カビやコケがつきづらかったり、汚れがつきにくいものを選ぶとメンテナンスが楽になります。

 

コーキングで補修

先ほど説明したクラック(ひび割れ)の幅が0.3mm程度の場合は、コーキング材を充てんし補修ができます。

DIYですることも可能ですが、失敗する可能性もあるため、できる限り業者や職人に依頼するのがいいでしょう。

 

失敗すると、塗膜だけではなく外壁の寿命を縮めたり、他の劣化症状を生んだりする原因になりかねません。

 

吹き付けタイル仕上げの塗装方法

 

以下では、吹き付けタイル仕上げの塗装方法について解説いたします。

吹き付け工法では「下塗り」「模様づけ」「仕上げ塗り」の3つの工程をおこないます。

 

下塗り

塗装をする表面の洗浄と清掃をおこないます。

その後、下塗りに使われる「シーラー」を塗布します。

シーラーとは、外壁面と重ね塗りする塗料との吸着力を高めるための下塗り塗料です。

 

模様づけ

シーラーの下塗りが終わったら、複層仕上げ材のベースとなる主材を吹き付けて

模様づけをおこなっていきます。

模様づけは、コンプレッサーで吹き付けた後にコテやローラーなどを使って形を整えます。

 

仕上げ塗り

模様づけが終わったら、最後に仕上げ塗りをおこないます。

仕上げ塗りには凹凸のある表面を専用のローラーを使ってたいらにならす

「ヘッドカット仕上げ」といった仕上げ工法があります

 

吹き付けタイル仕上げに近い工法

吹き付けタイル以外にも似たような工法が3つあります。

 

  1. リシン仕上げ
  2. スタッコ仕上げ
  3. マスチックローラー仕上げ

 

具体的にどのような工法なのか解説していきます。

 

リシン仕上げ

リシン仕上げとは、塗料の中に骨材を混ぜて吹き付ける仕上げ工法です。

 

細かな粒のような表面が特徴で、さわるとざらざらとした感触となります。

表面の模様が細かくなるため、昔ながらの土壁のような雰囲気や落ち着いた感じの

外壁にしたい時によく用いられる仕上げ工法です。

 

塗料に混ぜる骨材によって粒の大きさを変えられるため、

表面の凹凸感も好みに合わせて表現が可能です。

 

詳しくは以下の記事をご覧ください。

外壁をリシン仕上げにする費用相場やポイント、デメリットを解説

 

スタッコ仕上げ

リシン仕上げと同じように、吹き付ける塗料の中に骨材をまず入れて吹き付けます。

リシン仕上げと違って塗料に厚みが出るよう吹き付けるので、

どっしりとした雰囲気の重厚な外壁を表現する事ができます。

 

塗料を厚く吹き付けるため、リシン仕上げよりも耐久性が高いのが特徴です。

しかし、ざらついた質感は汚れが付きやすいため、塗装する場所を選ばなくてはなりません。

 

マスチックローラー仕上げ

マスチックローラーという外壁塗装で使われるハンドローラーを使って、

吹き付けタイル仕上げのような質感の外壁表面に仕上げる手塗り工法です。

 

マスチックローラーは凹凸をつけることができる道具です。

ただし、表面の仕上がりパターンとしては1種類しかありません。

 

手塗りなので吹き付け工法のように飛散防止の養生をする必要がなく、

一般的な住宅の外壁塗装であれば吹き付けタイル仕上げよりも、

マスチックローラー仕上げの方が施工は早く進みます。

 

具体的な内容は以下の記事でも解説しています。

マスチックローラー仕上げの特徴と注意点、費用相場を解説

 

吹き付けタイル仕上げを利用する場合の注意点

 

業者に吹き付けタイル仕上げを依頼するときの注意点を3つ解説します。

 

相見積もりをして業者を厳選する

相見積もりをおこなうことで、工事金額を安くすることができます。

また、他にもメリットはあります。

 

たとえば、見積りを2社に依頼した時に、しっかり時間をかけて見積もりしてくれる業者と、

家のまわりを1周しただけで見積もりを出す業者ではどちらを選択したくなりますか?

相見積もりをおこなうことで、施工業者の仕事に対する姿勢も比較が可能となります。

 

自社施工の会社に依頼して費用を安くする

施工業者の中には、依頼された仕事を下請けに丸投げする業者もいるでしょう。

特に大手の施工業者に多く、その際には必ず中間マージンが取られていますので

施工金額が高くなります。

 

その点、自社施工の会社では中間マージンが見積もりに入っていませんので、

施工費用を安く抑えることができます。

 

外壁塗装の資格を職人が持っているか確認する

外壁塗装は、実際に施工する職人の腕によって仕上がりが大きく左右されます。

たとえば、下塗りの際にしっかりとシーラーを塗っておかなければ塗装の剥がれや

ひび割れを引き起こすでしょう。

 

塗装の仕上がりは職人さんの腕で決まるので、

塗装職人の技術を見極める手段として国家資格である「塗装技能士」の

資格を有する職人さんが居ることを業者に確認すれば、安心して任せることができます。

 

まとめ:吹き付けタイル仕上げは高度な技術を持った職人が必要!

 

塗装の仕上がりは施工した職人の熟練度によって変わってきます。

特に吹き付けタイル仕上げは技術を要する仕上げ方法ですので、

塗装技能士といった有資格者のいる業者に依頼をすることをおすすめいたします。

 

 

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