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光触媒で塗装するのは待って！メリットとデメリット、費用を解説
「光触媒で塗装を行うメリットとデメリットが知りたい」
「光触媒で塗装する方法やかかる費用が知りたい」
光触媒で塗装をお考えの方の中には、このようにお悩みの場合も多いことでしょう。
光触媒の塗料は一般的な塗料に比べて耐用年数が長く、汚れにくいという特徴があります。
また断熱効果もあることから、外壁塗装に人気が高まっています。
しかし、あまり耳にしたことがない光触媒での塗装に不安もあることでしょう。
この記事では、光触媒での塗装について以下のような情報を解説します。
- 光触媒で塗装するメリットとデメリット
- 塗装する費用の相場
- 光触媒を利用する際の注意点
この記事を読んでいただければ、光触媒の塗料について詳しく知ることができ、
塗装での失敗を避けることができるでしょう。
※他の塗料についても知りたい方は「外壁塗装で使われる塗料の種類や選び方について」「外壁塗装で使う塗料の選び方を初心者でもわかるように解説！」もあわせてご覧ください。
光触媒で塗装するメリットとデメリット
光触媒で塗装する際には、メリットとデメリットがそれぞれあります。
メリットとデメリットを詳しく解説するとともに、
光触媒での塗装が向いている人の特徴をご紹介しましょう。
メリット
メリットには以下の2つがあります。
- 自動で汚れを落とせる
- 空気の清浄ができる
メリットについて詳しく解説します。
自動で汚れを落とせる
光触媒の塗料は、原料の酸化チタンの働きにより、チリやほこりなどの汚れがつきにくく、
雨が降ることで自動的に汚れが流れ落ちる仕組みとなっています。
また紫外線を浴びることで活性酸素が生成され、汚れが分解されます。
分解された汚れは浮かび上がり、雨によって自然に洗い流されるため、
自動で外壁をきれいに掃除することができるのです。
光触媒は汚れが自動で浮かび上がり、雨で簡単に落ちるため、
掃除の手間が省けるだけでなく、外壁の耐用年数も上がるので大変便利です。
空気の清浄ができる
紫外線を浴びることで生成される活性酸素が、大気を汚染する物質を酸化させることで、
空気の清浄ができます。
45坪ほどの住宅の外壁を光触媒で塗装した場合、
12台の車が排出する汚染物質を除去する効果があると言われています。
光触媒は外壁をきれいに保つだけでなく、環境に優しい家に仕上げることもできる優秀な塗料です。
デメリット
デメリットには以下の3つがあります。
- 工事費が高い
- 商品数が少ない
- 施工できる業者が限られている
デメリットについて詳しく解説します。
工事費が高い
光触媒は一般的な塗料に比べて高価なため、工事費が高くなります。
外壁塗装でよく利用するシリコン塗料は1平方メートルあたり2,500円前後で、
フッ素塗料は4,000円前後です。
一方、光触媒の塗料は1平方メートルあたり5,000円近くもかかります。
光触媒のメリットは大きいですが、初期費用がほかの塗料よりもかなり高くなることを
覚えておきましょう。
商品数や色が少ない
光触媒は発売されてまだ新しい商品のため、商品数や選べる色が少ないこともデメリットの1つです。
光触媒の塗料では、業界で最初に開発されたTOTOの「ハイドロテクトコート」が有名です。
またフッ素樹脂を配合したピアレックスの光触媒「ピュアコート」も人気の商品となっています。
塗料の耐久性や効能に信頼が置ける光触媒の主な商品は、今のところ上記の2つとなります。
また光触媒は配合されている酸化チタンの原色である白色の顔料がメインカラーとなるため、
濃い色での塗装はできません。
光触媒での塗装では、白やベージュなどの明るい色しか選べないことを覚えておきましょう。
施工できる業者が限られる
光触媒の施工方法は難易度が高く、
さらに2014年までは認定を受けていた施工店しか塗装できなかったため、
十分な施工技術を持っている業者が限られています。
そのため光触媒の施工を依頼できる業者を探すことが難しい場合もあります。
また未熟な技術で施工されると光触媒の効果が減ってしまうため、
業者選びは慎重にならなければいけません。
光触媒が向いているのはこんな人！
光触媒は初期費用がどうしても高くなってしまいますが、
自動で汚れを落とすため、メンテナンスの手間を省きたいという人に向いている塗料です。
また光触媒は一般的な塗料の耐用年数よりも長いため、長い目で見るとかかる費用は安くなります。
光触媒は、初期費用は高くなっても、将来的に手入れをラクにしたい、
トータル的な費用を抑えたいという人におすすめです。
光触媒で塗装する費用の相場
光触媒で塗装する際の総工事費の相場は、120平方メートルの外壁で100万円程度です。
光触媒の塗料の相場は1平方メートルあたり5,000円程度です。
工事費には足場の設置費用に10〜20万円前後、養生費に2～3万円ほどかかります。
ほかに、掃除費用や補修費、交通費などが請求される場合があります。
外壁塗装の費用は、外壁の状態や大きさ、また業者によって異なるため、
依頼をする際は内訳をよく確認するようにしましょう。
光触媒で塗装する場合の耐用年数
一般的な塗料の耐用年数は10〜15年前後ですが、
光触媒の耐用年数は15〜20年とかなり長いです。
ただし、光触媒は発売されてまだ間もない塗料ですので、
実際に20年間塗り直しの必要がないという確実性はありません。
また外壁はきれいな状態でも、内部に劣化が生じている場合もあるため、
補修が必要になる可能性もあります。
光触媒の耐用年数は一般的な塗料に比べたら耐用年数が長い、ということを覚えておきましょう。
光触媒を利用する場合の注意点
光触媒を利用する場合の注意点には、以下の3つがあります。
- 有名な製品の生産が終了している
- 効果が十分に出ないおそれがある
- 太陽光が当たらないと効果が発揮されない
それぞれの注意点について、詳しく解説していきましょう。
最も有名な製品は生産が終了している
光触媒で最も有名な製品はTOTOの「ハイドロテクトコート」ですが、
残念ながら2017年に生産が終了しています。
現在、ほかの会社からも光触媒の塗料はいくつか販売されていますが、
実績がないものがほとんどで、性能の信頼性に欠ける商品が多いです。
TOTOは独自の技術を駆使し、環境に優しいだけでなく、
汚れにくく耐久性のある光触媒ハイドロテクトコートを開発しました。
第三者機関による試験で、人への安全性も高いと認められた高品質の塗料です。
しかし、信頼性も安全性も高いTOTOの光触媒ハイドロコートが
今は手に入りにくいということを覚えておきましょう。
効果が十分に出ないおそれがある
汚れがつきにくく、メンテナンスの必要がないと言われている光触媒ですが、
実績がないため効果が十分に出ないおそれもあります。
有名な光触媒の塗料でも、メーカーが公表している情報と異なるというクレームも起きています。
発売されて間もない光触媒はメリットが多く期待値が高い塗料ではありますが、
性能が信頼できるとはまだ言えないので注意が必要です。
太陽光が当たらないと効果が発揮できない
太陽光が当たらない部分への塗装では、光触媒の効果が発揮されません。
光触媒は太陽の紫外線に反応して活性酸素が生成され、
外壁の汚れを分解し浮かせて雨で洗い流せるということが大きなメリットです。
そのため、太陽光が当たらない部分は定期的なメンテナンスが必要となるので注意しておきましょう。
いつも影になっていたり、隣接する建物との間が狭くなっていたり、
普段から太陽光が当たらないような場所の塗装に光触媒を使用するのはもったいないです。
外壁塗装の際は、塗装する場所と相性のよい塗料を選ぶようにしましょう。
まとめ：光触媒で塗装するのなら期待しすぎは禁物！
汚れが自然に落ち、メンテナンスの手間が省けるという光触媒でぜひ外壁塗装をと
お考えになった方も多いことでしょう。
初期費用は高いですが、耐用年数も15〜20年と長いため、長期的に考えてもお得と言えます。
しかし、発売されて間もない塗料でもあるため、性能への信頼度は高くありません。
光触媒での塗装に期待しすぎず、一般的な塗料よりはメリットがあるという程度に考えておきましょう。
外壁塗装の費用相場については「４０坪の自宅を外壁塗装した場合の費用相場を工程別で教えます！」をチェックしてみるとわかります。