2020.12.18

外壁塗装はDIY可能?手順や注意点を紹介

外壁塗装の様子

 

外壁塗装の工事費用は小さい額ではありません。そのため、外壁塗装をDIYで行おうと検討している人もいるのではないでしょうか。もしも外壁塗装をDIYでする場合、どのように行えばいいのでしょう。DIYをすべきかどうかの判断材料として、DIYの段取りや注意点を紹介します。

≪一緒に読みたい記事≫外壁塗装の相場や時期、業者の選び方などの不安や疑問を解消!

外壁塗装をDIYする場合の手順を知ろう

外壁塗装のDIYは可能ですが、簡単ではありません。DIYする場合は正しい手順で行う必要があるため、手順を大きく6つに分けて紹介します。

ステップ1 材料や工具を準備

次のような材料、工具を準備します。必要な材料や工具は目安です。実際にDIYを行う場合は、外壁材や外壁の劣化状況に合わせて必要な物をそろえてください。

  • 外壁を洗浄する家庭用高圧洗浄機
  • 外壁を掃除する道具 バケツ、中性洗剤、ブラシなど
  • 養生用のビニールやテープ
  • さびを削るサンドペーパー
  • コーキング材
  • 外壁塗装に使用するローラーやはけ
  • 下塗り塗料
  • 上塗り塗料

ステップ2 足場設置

高所の作業があるため、足場は必ず設置します。足場の設置は安全面にかかわるので、専門家に頼むことをおすすめします。

ステップ3 塗装準備

塗装の前に外壁を洗浄して汚れを落とし、塗装しない部分は養生します。

ステップ4 下地処理

外壁のクラック(ひび割れ)やコーキングのひび割れを補修します。金属系サイディングがさびている場合はさびも削ります。

ステップ5 塗装(下塗り、中塗り、上塗り)

下塗りは、専用の下塗り材を使用して外壁と上塗り塗料の密着性を高めます。丁寧に下塗りを行うことで、その後の塗装がより美しく仕上がるでしょう。中塗りと上塗りは同じ塗料を2回塗ります。2回塗ることで塗膜が厚みを持ち耐久性が増しますし、塗りムラも生じにくいです。

重ね塗りの際は、前に塗った塗料が乾いてから行います。塗料ごとに乾燥時間目安が決まっていますので、時間を守って塗装します。

ステップ6 確認、撤去

塗りムラや塗り残しがないか確認し、養生や足場の撤去、片付けを行います。

このほか、外壁塗装にかかる日数を見積もり、自身のスケジュールを開けることも重要です。また高圧洗浄の騒音や、塗料の臭いなどが近隣の人にとってストレスになる可能性があります。外壁塗装の作業に入る前に、あいさつをするといった、トラブル防止の対策も行いましょう。

外壁塗装をDIYする場合でも足場は専門家に任せたい

外壁塗装は高所での作業が伴います。自身で簡易的な足場を設置する、はしごで代用する、などと考えている人もいるかもしれません。ですが、そのような方法では足元が安定せず塗装の難易度が増します。足元が不安定なまま作業するのは、安全面からもおすすめできません。安心して塗装に臨むためにも、足場の設置は専門家に頼みたいところです。

一般的な2階建てであれば、足場をレンタルして設置する際の費用は10~20万円程度が目安です。ただし、費用体系はレンタル会社ごとに異なりますし、自宅の大きさや形状によっても費用は変わります。

設置費用や運搬料、飛散防止ネットの費用など、レンタル料以外の項目にも注意して見積もりをとりましょう。とはいえ、価格に納得しても想定よりも塗装期間が長くなり、追加料金が発生することもあります。想定どおりに外壁塗装が進むとは限らないため、追加料金は考慮しておくといいでしょう。

DIYで費用を抑えて外壁塗装をしたいと考える人にとって、足場のレンタル代は高額に感じるかもしれません。しかし安全、快適に外壁塗装を行うためには足場が必要ですので、専門家に設置してもらうことを検討してください。

DIYで外壁塗装を行う場合のメリットとデメリット

DIYで外壁塗装を行うメリットとデメリットを見ていきます。

DIYで外壁塗装を行う場合のメリット

もともとものづくりや日曜大工が好きな、いわゆる「DIY好き」な人なら、塗装の作業自体を楽しむことができます。外壁塗装は時間を取られますが、好きなことであればそれも有意義な時間となるでしょう。

工事費用を抑えることができるのも大きな魅力です。費用を抑えられるので家の劣化具合と自身の都合に応じて工事をすることも可能です。

興味はあるけれども自信がない人にとっては、情報量の多さもメリットのひとつです。以前は外壁塗装の材料や知識は一般の人には手に入りにくいものでした。しかし、現代はホームセンターに加え、インターネットで塗料や専門道具を買うことが可能です。

インターネットでは幅広く情報収集ができますし、同じ志を持つ仲間も見つけやすいです。外壁塗装のDIY動画を配信したり体験記の記事を公開したりしている人は多数います。以前よりも外壁塗装のDIYをやりやすい環境は整っているでしょう。

DIYで外壁塗装を行う場合のデメリット

一方のデメリットは次のとおりです。

デメリット1 上手に塗装できない可能性がある

「いざやってみたら思ったよりも難しかった」というケースは外壁塗装以外にもよくあります。最初は比較的塗りやすい場所だったのできれいに塗装ができていたのに、細かいところや高所ではうまく塗れない場合も考えられます。

また、塗ってみたら外壁の色が想定と異なるかもしれません。きれいに塗装できたとしても色のイメージが想定と異なっていては成功とは言えません。

外壁は外から家を見たときに印象を大きく左右するため、完成度に不満が残ると残念なDIYとなってしまいます。

デメリット2 材料費に一定の額と時間がかかる

外壁塗装の専門家に頼むよりも費用を抑えることはできますが、塗料や道具代、足場代など一定の費用はかかります。家庭用高圧洗浄機も比較的高価です。

また、外壁塗装はすぐに完成するものではありません。洗浄や下地処理が必要ですし、塗装も時間がかかります。現実問題として、作業の途中で仕事が忙しくなってしまい、塗装が続けられなくなる懸念があります。プライベートにあまり時間を割けない人には難しいでしょう。

また、時間が割けたとしても、途中で飽きてしまうと作業を苦痛に感じてしまうかもしれません。DIY好きな人だとしても、飽きっぽい人は避けておいた方が無難です。

デメリット3 安全面のリスクがある

野外での作業になるため体力が要りますし、高所作業では転落の恐れもあります。本人がDIYを望んでも、家族が反対することもあるでしょう。リスクや家族の意向も踏まえて最終的な判断をしてください。

DIYで外壁塗装するときのポイント

総合的に考えた結果、DIYで成功するために重要なのは、必要な材料費や道具をしっかりそろえることと言えるでしょう。塗装の耐久性を決める塗料は特に慎重に選びたいものです。価格よりも耐久性、そして「防水性」「防汚性」などの機能性に着目して選びましょう。

道具はメリハリをつけて購入することで費用が抑えられます。例えば、塗装の完成度に直結するローラーやはけは専門の道具がおすすめですが、掃除の際に使用するバケツやブラシは家にあるものを活用してもいいでしょう。せっかくDIYをするならば、あるものは活用したいところです。

総合的には、外壁塗装のDIYは難易度が高い

専門の外壁塗装業者がいるのには理由があります。DIYの可否を決定する前に、外壁塗装の専門性がどの程度なのか知っておくといいでしょう。

外壁塗装は専門性が高い

外壁塗装を成功させるためには次のような要素をクリアしなければなりません。

  • 美しく塗装する技術がある
  • 塗料ごとの塗装方法を知る
  • 塗料をこぼす、厚塗りなどの塗装トラブルに対処できる

また、塗装が終わったあとも、塗料が残った場合は適切に廃棄しなければなりません。そのほかにも注意したいのは、塗料の飛散のようなことで近隣とトラブルになった場合です。外壁塗装業者に依頼するときと違い、当事者同士なのでこじれると関係修復が難しくなります。

技術や知識を意欲的に学べ、トラブルにも柔軟に対応できる人ならDIYが成功しやすいでしょう。もしもこれらに不安を感じるのであれば、外壁塗装業者に任せることをおすすめします。

どうしてもDIYをしたいなら部分補修から

「難易度が高そうだけど、やってみたい気持ちもある」「やりたいのだが、家族は反対している」などの理由で迷っている場合は、部分補修から挑戦してみるのも手です。足場の必要ない部分の補修なら、より気軽にDIYにトライできます。ただし、部分補修だからといって作業が楽なわけではありません。

部分補修でも未経験者では上手にできない可能性もあります。無理なDIYを重ねることでかえって状態が悪くなれば、最終的に費用が大きくなってしまうかもしれません。無理だと判断したら作業を止めて専門家に任せましょう。

外壁塗装のDIYはメリットと注意点を確認したうえで判断する

外壁塗装のDIYは費用が抑えられるメリットがあり、DIYが好きな人にとっては作業そのものも魅力的に感じることでしょう。しかし安全面や技術面、そしてトラブルなど注意すべき点も多いです。「やりたい」という気持ちだけでなく、実際の段取りや手順を総合的に考慮したうえでDIYするかどうかを判断しましょう。

 

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