2021.2.25

外壁塗装で人気のシリコン樹脂系塗料はお得なの?

 

塗装

 

外壁塗装で人気のシリコン樹脂系塗料は、一般的に性能と価格のバランスが良いといわれています。手の届く価格で高い性能を手に入れることができればうれしいものです。とはいえ、シリコン樹脂系塗料ならそれでいいのかというと、そうとも言えません。同じシリコン樹脂系塗料でもさまざまな種類があるからです。シリコン樹脂系塗料の特徴や注意点について解説します。

シリコン樹脂系塗料とは?

塗料にはシリコン樹脂系塗料以外にも、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料などがあります。シリコン樹脂系塗料について紹介する前に、塗料全体のグレードを確認しましょう。

外壁塗装の塗料の種類

外壁塗装の塗料は主に4種類で、グレードごとに次のような塗料があり、下にいくにつれて高性能で高価格になります。

  1. アクリル樹脂系塗料
  2. ウレタン樹脂系塗料
  3. シリコン樹脂系塗料
  4. フッ素樹脂系塗料

上記のうちアクリル樹脂系塗料は耐久年数が短く、専門の外壁塗装業者が使用することは少ないです。ウレタン樹脂系塗料は、以前は主流の塗料でしたが近年は耐用年数の長いシリコン樹脂系塗料が主流になりつつあります。そのため外壁塗装を依頼した場合に、業者が最初に提案するのはシリコン樹脂系塗料が多くなっています。

※シリコン樹脂系塗料以外の塗料について詳しくは「外壁塗装で使われる塗料の種類や選び方について」「外壁塗装で使う塗料の選び方を初心者でもわかるように解説!」もあわせてご覧ください。

塗料の特徴はどうやって決まるのか

塗料の種類の耐久性や性能の違いはどのように生まれるのでしょう。一般的に塗料は「樹脂」「顔料」「添加剤」「溶剤」の4つで構成されます。それぞれが塗料に与える影響は次のとおりです。

  • 樹脂

樹脂は塗料の耐久性を決定づける主成分となる。既述のとおり「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」などの種類がある。

  • 顔料

主に塗料の色を決定するもの。

  • 添加剤

塗料の品質を安定させたり、塗料に特別な機能を持たせたりするためのもの。「色むら防止」「塗料の密着性を高める」「汚れにくくする」などの機能を付加することが可能。

  • 溶剤

溶剤は塗料を薄めて塗装しやすくするための成分で、水やシンナーが該当。溶剤は塗装後に役割を終えて揮発するため、塗膜に残ることはない。なお、溶剤が水の場合は「水性塗料」、シンナーのような有機溶剤を使用する場合は「油性塗料」と呼ばれる。

シリコンやウレタンなどと呼ばれる「樹脂」は塗料に配合されるなかでも、塗膜を生成する重要な成分です。また、樹脂が塗膜の性能や特徴を決定づける一方、添加剤によっても塗料の防護性能が変わることがあります。

なお、シリコン樹脂系塗料は「シリコン樹脂」や「アクリルシリコン樹脂」が配合されている塗料です。後者は「アクリル」の文字が入っているため「アクリル塗料」と混同しがちですが別物です。

 

外壁塗装においてシリコン樹脂系塗料が選ばれる理由

シリコン樹脂系の人気の理由は、価格の割に高性能な点とされます。

シリコン樹脂系塗料の性能

シリコン樹脂系塗料は次のような性能を備えていることが多いです。

  • 「耐熱性」 熱に強い
  • 「耐候性」 酸性雨や紫外線に強い
  • 「耐水性」 塗膜が硬く撥水(はっすい)性がある
  • 「低汚染性」 汚れが付きにくく水や汚れをはじく
  • 「光沢保持率の高さ」光沢とつやがある

このような性質を持ち、総合的に劣化に強いです。さらに、水は通さず湿気のみは通す「透湿性」や、カビや藻を防ぐ「防カビ性」「防藻性」などの性能を持つシリコン樹脂系塗料もあります。性能が高くなると、同じシリコン樹脂系塗料のなかでも価格は高くなります。

シリコン樹脂系塗料の耐久性と価格

一般的なシリコン樹脂系塗料の耐用年数と価格帯は次のとおりです。比較のために「ウレタン樹脂系塗料」と「フッ素樹脂系塗料」の耐用年数も合わせて紹介します。

ウレタン樹脂系塗料

  • 耐用年数 8~10年
  • 価格帯 1,700~2,200円/平方メートル

シリコン樹脂系塗料

  • 耐用年数 10~15年
  • 価格帯 2,300~3,500円/平方メートル

フッ素樹脂系塗料

  • 耐用年数 15~20年
  • 価格帯 3,800~4,800円/平方メートル

グレードと耐用年数、そして価格は比例します。そのため高グレードの塗料を選んでも、次の外壁塗装までの期間が空くため、長期的に考えるとコストダウンできるケースが多いです。

例えばウレタン樹脂系塗料とシリコン樹脂系塗料で悩んだとき、シリコン樹脂系塗料はウレタン樹脂系塗料より価格帯が高いですが、耐用年数も長いです。自宅のメンテナンスは家に住む限り続きますので、次回の外壁塗装のことを考えると、耐用年数の長さは重要でしょう。

シリコン樹脂系塗料は耐用年数や性能、トータルコストなどを総合的に鑑みてバランスが良いことが分かります。耐用年数だけで見ればフッ素樹脂系塗料の方が優れていますが、これは集合住宅やビルなど大型の建築物で使用されることが多い塗料なので、一戸建ての住宅にはあまり使用されません。フッ素樹脂系塗料が一戸建てに使用される場合は、外壁よりも紫外線や雨の影響を受ける屋根の塗料として検討されることが多いです。

シリコン樹脂系塗料の種類は豊富!選ぶときには慎重に

性能と価格のバランスが良いシリコン樹脂系塗料は、人気が高く多くの商品が出回っています。そのため多くの種類のなかからニーズに合うものを選ぶ必要があります。

シリコン樹脂系塗料を選ぶときの注意点

シリコン樹脂系塗料の耐用年数や性能は商品によって違いがあります。外壁塗装で見積もりを取るときに、塗料が「シリコン樹脂系塗料」としか記載されていない場合は、正確な耐用年数や性能が分かりません。塗料の商品名を出してもらったうえで詳細を確認します。なお、大手塗料メーカーの商品であれば、ホームページに概要が掲載されていますし、カタログも閲覧できます。分かりにくい場合は塗料メーカーに直接耐用年数や性能を問い合わせてもいいでしょう。

シリコン樹脂系塗料は高性能なのですが、弾性が低い場合があるので注意します。ただし、価格帯の高い「高級シリコン樹脂系塗料」には弾性が高いものもあるため、あくまで「傾向」です。密着性も弱い傾向で、重ね塗りする際にはそれを踏まえた下塗り材を使う必要があります。塗装業者にシリコン樹脂系塗料を薦められた場合はデメリットや注意点についても確認しておくと安心です。

シリコン樹脂系塗料の種類

シリコン樹脂系塗料に限った話ではないのですが、塗料には1液型と2液型があります。塗装の手間が変わってくるので外壁塗装の前に理解しておきましょう。

1液型

シンナーや水を混ぜるだけで使える塗料です。すぐに塗装に取り掛かれるので作業効率が良いですし、当日使い切れなかった場合は翌日の塗装で引き続き使用できます。ただし、耐久性は2液型よりも落ちます。

2液型

硬化剤が入っておらず、シンナーや水と混ぜる際に硬化剤を加えなければならない塗料です。塗装をする直前に塗料と硬化剤を混ぜ合わせることで塗料として完成します。混合、攪拌(かくはん)の工程が入るため作業効率が落ちますし、混ぜ合わせた塗料はすぐに使用しなくてはなりません。ただし、1液型よりも耐久性が高いです。

また「つや有り」「7分つや」「5分つや」「3分つや」など、つやのバリエーションが豊富です。ただし、塗料の種類によってはつやのバリエーションがないことや、あっても少ないケースがありますので、塗料選びの際は「つや」のバリエーションも忘れず確認します。「つや」は見た目の印象を左右するので、好みに合わせて選びたいですね。

より高性能なシリコン樹脂系塗料もある

シリコン樹脂系塗料のなかには、さらに機能を付加されたものもあります。

1 セラミック塗料

セラミック塗料とは、セラミック素材が配合された塗料です。セラミック素材は特定の物質ではなく砂や砂利などを指し、これらの素材は紫外線で劣化しないため耐久性が高いです。さらに耐熱性の高さや意匠性も期待できます。セラミックは樹脂ではないためシリコンやウレタンを主成分とした樹脂系塗料に配合され、塗料の基本的な性質は樹脂成分によって決まります。シリコン樹脂系塗料に配合される場合は、シリコン樹脂系塗料の性能にセラミック塗料の性能が付加されます。

2 ラジカル塗料

シリコン樹脂系塗料にラジカル制御機能を付加した塗料があります。ラジカルとは、顔料が酸素や紫外線、雨水などに接触してダメージを受けると発生する劣化因子です。この劣化因子の発生を抑制するのが「ラジカル制御」です。「ラジカル塗料」として独立したグレードで呼ばれることもありますが、ラジカルはウレタンやシリコンのような樹脂ではありません。それぞれの樹脂をベースにしつつ、ラジカル制御機能も持つのが「ラジカル塗料」と考えるといいでしょう。

「ラジカル塗装はシリコン樹脂塗装と何が違う?特徴とメリット・デメリットを解説」もあわせてご覧ください。

このほか、汚れが付きにくい「超低汚染性」や、耐酸、耐アルカリ性などの耐薬品性に優れた「化学抵抗性」などの特徴をもつシリコン樹脂系塗料もあります。同じシリコン樹脂系塗料でも原則として性能が上がれば価格が上がります。

なお、シリコン樹脂系塗料ではシリコンがどの程度含まれているかを表す「含有率」があり、シリコン含有率の高い方が基本性能は良いとされます。しかし、大手塗料メーカーの塗料でも含有率は公表されていないことが多いため、含有率を確認して選ぶのは難しいです。

シリコン樹脂系塗料は上手に選んで外壁塗装を成功させよう

人気のシリコン樹脂系塗料ですが、流通している種類が多いので、塗料ごとの性質を見極めて選択することが大切です。「人気のシリコンなら大丈夫」と安心せず、価格と性能のバランスを重視して比較検討することで、性能、耐久性ともに満足のいく塗料を選択できるでしょう。ニーズに合った塗料を選んで外壁塗装を成功させてください。

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