車椅子で快適に過ごすための住宅リフォーム!注意点や費用を紹介!
車椅子に対応したバリアフリーリフォームをする際には、ほんの小さな段差にも
配慮する必要があります。
車椅子には、大きな車輪のほかに足元に小さな車輪があります。
この小さな車輪が、段差に引っかかってしまうのです。
バリアフリー化されていない住宅には、
健常者の目線では気づきにくい不便さや危険が多く潜んでいます。
この記事では、車椅子に対応したバリアフリーリフォームをするための
工事内容や注意点について解説していきます。
車椅子に対応した住宅リフォームをする際の注意点
車椅子に対応した住宅リフォームをする際の注意点は4つあります。
- 車椅子の移動で問題がない幅かを確認する
- コンセントやキッチンの高さを確認する
- 車椅子の利用者が実際に訪問する
- バリアフリーリフォームの実績がある業者に依頼する
それでは、見ていきましょう。
車椅子の移動で問題がない幅かを確認する
車椅子が通るための通路幅は原則として120cmとするように、
バリアフリー法で定められています。
車椅子が360°回転するためには170×170cm以上のスペースが必要なので、
動線に配慮しましょう。
コンセントやキッチンの高さを確認する
コンセントは、床面から40cm程度の高さが車椅子の人にとって手が届きやすいです。
キッチンまわりでは3つの床面からの高さに配慮する必要があります。
- 作業台上面 75cm
- 作業台下の膝が入る空間 60~65 cm
- 棚 120~150 cm
上記は一般的に車椅子の人が使いやすいとされる高さですが、
詳細な寸法は利用者の身体的特徴によるので、注意しておきましょう。
車椅子の利用者が実際に訪問する
必要寸法を守っていても、実際に生活してみると不便に感じることは必ずあります。
車椅子の利用者が、実際に訪問して何度も確認することが重要です。
バリアフリーリフォームの実績がある業者に依頼する
依頼する業者は、必ずバリアフリー化リフォームの実績がある会社を選びましょう。
実績のない業者だと、細部まで配慮した提案ができなかったり
相場より費用がかかったりする場合があります。
リフォーム工事の見積もりは、複数の業者に同じ条件出してもらう「相見積もり」がおすすめです。
業者によって得意な分野があるので、同じ条件でも工期や費用が大きく変わります。
車椅子に対応した住宅リフォームの種類と費用相場
車椅子に対応した住宅リフォームの種類には以下があります。
- 手すりの設置
- 段差の解消
- キッチンのリフォーム
- 浴室のリフォーム
- トイレのリフォーム
- エレベーターの設置
項目ごとに、費用の相場を解説していきます。
すべて工事費と材料費込みの費用です。
手すりの設置
手すりは、壁に下地として補強板を取り付けてから設置します。
設置費用の目安は以下となります。
- トイレのL型手すり 3〜4万円
- 横型の手すり(1m) 2万円前後
- 浴室にL型手すりと横型の手すり 5万円前後
手すりの高さは利用者の身体的特徴に合わせましょう。
段差の解消
玄関に式台を設置して段差を小さくしたり、
廊下の床材を増し張りして部屋との段差をなくしたりする工事です。
式台とは、段差を緩和するために設置する板のことです。
ほかに、引き違い戸の敷居を埋め込み型にする工事もあります。
費用の目安は以下となります。
- 玄関に式台を設置 2〜3万円
- 廊下の床かさ上げ(1坪当たり) 5万円前後
- 引き違い戸の段差解消(1か所) 2〜3万円
床のかさ上げをすることにより、
他の部屋との段差が生じる可能性もあるので注意しましょう。
キッチンのリフォーム
車椅子対応のシステムキッチンに交換する場合は90~200万円程の費用がかかります。
受注生産であることがほとんどです。
作業台の高さや作業台下の膝が入る空間は、
利用者の使用感に応じて1cm単位で調整します。
購入前には実際にキッチンを使用してもらい、快適に作業ができる高さを見つけましょう。
浴室のリフォーム
浴室スペースを広くしたり手すりを取り付けたり、
床のかさ上げをして段差を解消する必要があります。
工事費用の目安は以下となります。
- 床のかさ上げ 5万円前後
- 浴室を広くする 30万円~
- 手すり 5万円前後
浴槽の交換を含む、浴室全面リフォームの場合は約120万円の費用がかかります。
トイレのリフォーム
トイレの車椅子に対応したリフォームには、主に以下の工事があります。
- L型手すりの取り付け 3〜4万円
- トイレスペースの拡張 15~30万円
- スライドドアにする 4~10万円
車椅子を使用する場合は、通常のトイレと比べてかなりのスペースが必要になります。
エレベーターの設置
エレベーターは、機械だけでも約300万円かかります。
設置工事費は約30万円です。
設置だけでなくメンテナンス費用も必要になりますので、
維持費を考慮した上で設置を検討してください。
まとめ:車椅子に対応した住宅リフォームをするなら注意点を覚えよう
車椅子の利用者目線でしか分からないことは必ずあります。
バリアフリー化の注意点を理解して、安全で快適な住宅を作りましょう。
また、バリアフリー化のリフォームには補助金が使えることもあります。
バリアフリー化の実績がない業者だと、
どの工事が補助金の対象となるのか把握していません。
実績のある業者であれば補助金に関する知識も豊富です。
必ずバリアフリー化の実績がある業者を選びましょう。
バリアフリーのリフォームで使える補助金を知りたい人は、
「自宅をバリアフリーリフォーム!利用できる助成金や注意点を解説」
をチェックしてみてください。