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2020.3.30

住宅業界におけるリペア(補修)の意味とは? リフォームとの違い

ポイント

「リペアってどんなことをするの」

「リペアでどのような破損を直すことができるのだろう」

 

住宅のキズや破損箇所を修繕したいとき、どのようにしたらいいのだろうと悩む方も多いことでしょう。

 

目につくとキズが気になりますが、費用はかけたくないとも思うはずです。

そんな時には、リペアがおすすめです。

 

この記事では、以下のような情報を解説します。

 

 

  • リペアとは
  • リペアとリフォーム、リノベーションの違いとは
  • リペアのメリットとデメリット
  • リペアで直せる破損と工事内容
  • リペアを業者に依頼する時のアドバイス

 

 

記事を読んでいただければ、基礎知識やメリット・デメリットを知ることができ、リペアの失敗を避けることができるでしょう。

 

リペア(補修)の意味とは?

ポイント

 

住宅業界で使われるリペアとは、キズや劣化のある箇所を補修するという意味です。

例えば、ドアや壁のちょっとしたペンキ剥がれや、フローリングの小さなキズなどを分からなくなる程度に修繕・補修する場合が当てはまります。

 

また、住宅だけでなく、車についたキズを補修することもリペアと呼ばれています。

 

住宅の破損箇所を修繕・補修することをリペアと言うので、住宅業界ではリペアをリフォームやリノベーションと同じ意味で使われることもあります。

 

「リペア」「リフォーム」「リノベーション」の違いとは?

計画

住宅業界では、「リペア」「リフォーム」「リノベーション」が同じ意味として使われることがあります。

実際にはどのような違いがあるのかそれぞれ解説していきましょう。

 

リペアとは、キズや破損箇所は交換せず、塗装などで表面を補修・修繕したりすることを指すケースが多いです。

 

リフォームとは、住宅の劣化部分を取り外して交換したり、改装して原状回復させたりすることを指すケースが多いです。

ライフスタイルの変化などのために増築することもリフォームと呼びます。

 

リノベーションとは、住宅の状態や設備を元の状態よりも改善する工事を指すケースが多いです。

 

最近では中古物件を購入し、住む人のライフスタイルや好みに合わせて現代的で住みやすい住宅に改装することも人気ですが、このような改装もリノベーションと呼ぶでしょう。

 

「リペア」「リフォーム」「リノベーション」の3つには国が定めた明確な定義はないため、業者側が工事内容に合わせて独自に使い分けています。

業者ごとに意味が異なるため、呼び方にこだわる必要はないでしょう。

 

リペア(補修)のメリットとデメリット

外壁選び

以下では「リペア」をする場合のメリットとデメリットを詳しく解説していきます。

リフォームをする場合と比較して解説していくので、ぜひチェックしてください。

 

リペア(補修)のメリット

リペアをするメリットには、以下の3つがあります。

 

 

  • 費用が安い
  • 工期が短い
  • 地球環境に優しい

 

 

それぞれのメリットについて、リフォームをする場合の違いを含めて解説します。

 

費用が安い

工事の費用

リペアはリフォームをするより費用が安く済みます。

どれくらい費用が異なるのか、費用相場を以下の表で見てみましょう。

リペアの費用

 

物を落としてフローリングのヘコんだ場所をリペアする場合は工事費が1~3万円で済みます。

 

破損状況がひどく、フローリングをきれいに張り替えたいのなら、10平方メートルでおよそ6~15万円が必要となります。

 

リフォームでのフローリングの張り替えには、重ね張りと張り替えの2つの方法があります。

 

「張り替え」は、既存のフローリングの上にクッションフロアというシート状の床材を重ねて張るだけです。

比較的費用は安く済みますが、それでも6~10万円は必要です。

 

「重ね張り」は、既存のフローリングを剥がして新たな床材を張ります。

作業費や床材、古いフローリングの処理費用が必要となるため、費用は10~15万円必要となります。

 

外壁のひび割れや穴、カビなどをリペアするのであれば費用相場は1~10万円です。

 

しかし、外壁全体をリフォームするとなると、破損箇所を修理し壁全体を塗装することになります。

 

そのため、補修代と塗料代、足場の設置費用などがかかります。

150平方メートルの外壁をリフォームする場合の総工事費は80~150万円が必要です。

 

内壁にできた穴やキズのリペアの費用相場は1~4万円です。

小さな穴であれば、パテという粘土のような材料で埋めて塗装するだけで補修できるので1万円もかかりません。

 

内壁を張り替えてリフォームするのであれば、既存の壁紙の撤去費用や新しい下地と壁紙の材料費が必要です。

例えば、6帖の部屋の内壁リフォームの費用相場は6万円となります。

 

このように、リペアは補修箇所のみ手を加えるため、リフォームに比べると材料費や作業費を安く抑えることができます。

 

工期が短い

外壁 修理

リペアはリフォームをするよりも工期が短いのもメリットの一つです。

それぞれの工事にかかる工期を見てみましょう。

 

フローリング破損

 

フローリングのリペアは破損箇所を補修するだけなので、工期は1日です。

 

リフォームの場合、10平方メートルの部屋であればフローリングの張り替え、畳へのリフォームにしても工期は1日で済みます。

 

しかし、キッチンなど作りが複雑な場所や下地に問題がある場合には2日かかることもあります。

 

外壁のひび割れなどのリペアは、1~2日で完了します。

 

外壁のリフォームの場合は以下のような大掛かりな工程が必要です。

 

  1. 足場の設置
  2. 洗浄
  3. 下地処理
  4. 塗装(3〜7日ほど)
  5. 仕上げ
  6. 足場の解体や清掃

 

それぞれの工程は1日以上かかるため、外壁リフォームの工期はおよそ7~14日必要です。

 

内壁のリペアも破損箇所の補修のみで済むので、1日で完了します。

 

内壁の張り替えリフォームは10平方メートルの部屋であれば1日、複雑な作りの部屋の壁や広い部屋の場合2~3日必要です。

 

このように、リペアの工期はほとんどの場合1日で済みます。

しかしリフォームとなれば作業が大掛かりだったり、いくつかの工程を踏まなければいけなかったりして日数がかかります。

 

地球環境に優しい

 

リペアの場合、元の状態を保持したまま補修・修繕するため、廃棄物が少なく地球環境に優しいと言えます。

 

リフォームは劣化部分を交換して改装することが前提なので、どうしても廃棄物が多く出てしまいます。

 

リペア(補修)のデメリット

リペアのデメリットとしては、破損している箇所の交換が必要な場合、対応が難しいということです。

リペアはちょっとした傷や汚れなど、簡単に直せる場合にのみ対応できます。

 

老朽化によって大きく破損している床や、使い続けるには危険があると判断された箇所は、リペアで対応が難しいため材料の交換が必要です。

 

破損している状態によってはリペアが行えないということを覚えておきましょう。

 

リペア(補修)が向いている人とは?

リペアが向いているのは、以下のような人です。

 

 

  • 壁やフローリングの傷が気になっている人
  • できるだけ費用を抑えたい人
  • 大掛かりな工事をしたくない人
  • あまりゴミを出したくない人

 

 

リペアは、生活に支障はないけれどちょっと気になる住宅の傷や汚れを補修するのに適しています。

 

破損箇所の交換が必要ない程度の傷であれば大掛かりなリフォームの必要はなく、費用を安く抑えることができるのも嬉しいポイントです。

 

このように、ちょっとした住宅の傷に悩んでいるけれど費用はかけたくないという人にリペアは向いています。

 

リペア(補修)で直せる破損とは?

リペア

 

リペアで直せる破損には、以下のようなものがあります。

 

 

  • フローリングの破損
  • 外壁の破損
  • ドアの破損

 

 

しかし、破損の状況によってリペアではなくリフォームが必要な場合もあります。

それぞれの破損について、どのような状況であればリペアで直せるのか、詳しく解説していきます。

 

フローリングの破損

カビや汚れが一部分の場合、専用洗剤などを使ってリペアできます。

しかし、カビや汚れがフローリングの下地にまで進行している場合には、フローリングの張り替えが必要で、リペアでは対応できません。

 

剥がれやキズ、ヘコミも、破損が軽度ならパテや塗装でリペアが可能です。

しかし、破損が原因でフローリングがきしんだり、広範囲にわたって破損したりしているのならリフォーム対応となります。

 

このように、フローリングを張り替える必要がない程度の破損であれば、リペアは可能です。

 

外壁の破損

外壁のカビや汚れの場合、一部分であれば高圧洗浄機ですぐに取り除くことができるためリフォームの必要はありません。

 

しかし、外壁の広範囲にわたってカビが発生しているのであれば、防カビ対策のための洗浄や全面塗装が必要となります。

 

雨や風による汚れは高圧洗浄機を使ってリペアできますが、塗料や外壁の劣化による汚れであれば、外壁の塗り替えが必要です。

 

「チョーキング」が発生している場合はどうでしょうか。

チョーキングは白亜化現象とも呼ばれ、塗料の顔料が粉状になって外壁に付着している状態です。

手で外壁を触った時に白い粉がつくと、チョーキングが起きていると言えます。

 

チョーキングの症状が出た場合、外壁の塗料が全体的に劣化している状態なので塗り替えが必要となります。

 

ひび割れや塗装の剥がれ、キズの場合、破損が小さければ部分的なリペアで対応可能です。

 

ひび割れや傷の場合、樹脂でできたコーキング材やパテなどの材料を使い補修します。

 

しかし破損範囲が広い場合には、破損を補修して全面塗装する必要があるため、リフォーム対応となります。

 

外壁は全面塗装の必要がない破損状況であれば、リペアで対応可能です。

 

ドアの破損

ドアについたキズやヘコミ、ドアノブの破損などはリペアで直すことができます。

 

しかし、破損箇所が広かったりドアの一部が折れて普段使うには危なかったりする場合は、リペアでなくリフォームがおすすめです。

 

リペア(補修)の工事内容

塗料

 

リペアの工事内容はどのようなものか、補修する場所別に解説します。

ただし、施工する業者や破損状況によって工事内容は変わってくることも覚えておきましょう。

 

フローリングのリペア(補修)

フローリングについたキズやヘコミなどのリペアの工事内容は、以下のような流れになります。

 

 

  • 補修箇所を確認
  • 補修箇所に合わせた材料(パテ)を用意
  • 破損部分にパテを埋めていく
  • やすりなどで補修箇所を滑らかにする
  • 周りの色に合わせて塗装する

 

 

このように、破損部分が補修され周りに溶け込んで以前と同じようなきれいな状態になるまでがリペア工事です。

 

外壁のリペア(補修)

外壁のリペアを行う際の工事の流れは、以下のようになります。

 

 

  • 足場の設置
  • 外壁を洗浄
  • 養生
  • 下地の処理
  • 塗装(下塗り+仕上げ塗り)

 

 

外壁のリペアは足場の設置や補修する部分の洗浄、周囲に塗料が飛び散らないための養生など多くの工程が必要となります。

 

しかし、破損状況によっては少しの工程で直すことができるので、工事内容をよく確認しておきましょう。

 

ドアのリペア(補修)

ドアのリペアを行う際の工事の流れは、以下のようになります。

 

 

  • 補修箇所を確認
  • パテでキズを塞ぐ
  • やすりなどで補修箇所を滑らかにする
  • ドアの色に合わせて塗装する

 

 

ドアのリペア工事も、フローリングのリペアとほぼ同じ流れです。

 

リペア(補修)を依頼する手順とは?

費用

リペアを業者に依頼する手順は、以下の通りです。

 

 

  • リペア業者を探す
  • 3社で相見積もりをする
  • 見積書を比較して依頼する業者を選ぶ

 

 

それぞれの手順について詳しく解説していきましょう。

 

リペア(補修)業者を探す

まずリペア業者を探しましょう。

リペア業者を探す方法には、以下のようなものがあります。

 

 

  • 電話帳
  • インターネット
  • 知人や友人に相談する

 

 

インターネットで「お住まいの地域名」と「リペア業者」で検索すると、簡単に探すことができます。

その際は、ぜひ口コミや施工例もチェックしておきましょう。

 

また、業者に依頼してリペアをした知人や友人がいる場合には、おすすめの業者がないか相談してみましょう。

身近な人の口コミは信用できます。

 

3社で相見積もりをする

リペア業者をいくつか見つけたら、少なくとも3社で相見積もりをしましょう。

相見積もりとは、すべての業者に同じ条件で見積もりを出してもらうことです。

 

相見積もりすることで、それぞれの業者の費用や納期などを一度にチェックできます。

 

見積書を比較して1社に依頼する

費用

 

最後に、見積書を比較して1社を選び、依頼しましょう。

 

依頼をする前にぜひチェックしてもらいたいポイントが3つあります。

 

 

  • 営業担当者が親切に相談にのってくれるか
  • 高額な値引きをしていないか
  • 信頼できる資格を所持しているか

 

 

それでは、この3つのポイントをチェックする理由を解説します。

 

営業担当者が親切に相談にのってくれるか

見積もり依頼で営業担当者が親切に相談にのってくれるかをチェックしましょう。

 

営業担当者が親切な場合、その会社は社員教育がきちんと行き届いており、働く職人も質が高いと考えられます。

 

安心してリペアを依頼するためにも、質の高い社員が在籍している業者を選びましょう。

 

10万円以上の値引きをしていないか

最初の見積もりから10万円以上も高額な値引きをするような業者は注意が必要です。

もちろん値引きしてもらえるのは嬉しいことですが、高額な値引きをする業者は手抜き工事をする恐れがあります。

 

信頼できる資格を所持しているか

その業者がリペアを依頼しても安心できる、信頼できるという資格を持っているかどうかも確認しましょう。

リペアで信頼できる資格には、以下のようなものがあります。

 

 

  • 1級塗装技能士
  • 1級建築士
  • 建築仕上診断技術者
  • 木造建築士
  • ハウスリペアマイスター
  • 外壁診断士
  • 外壁劣化診断士
  • 住宅メンテナンス診断士

 

 

住宅の補修やリフォームを行う業者は、無資格でも建築士法に問題がない範囲であれば開業して施工ができます。

 

しかし、大切な住宅のリペアを依頼するのなら、上記のような国家資格や民間資格を所持している信頼性が高い業者を選びましょう。

 

まとめ:リペア(補修)とは破損部位を交換せずに補修する工事

刷毛

リペアは、小規模な破損を手軽に補修することができ、破損箇所の悪化を防ぐことができます。

 

リフォームよりも費用が少なくて済み、工期も短いので、大掛かりな工事をしたくない人におすすめです。

 

破損箇所はないかを定期的に点検し、キズなどがあればリペアすることで住宅を長くきれいなまま保持することができます。

 

住宅で破損した箇所があれば、放置せずに早めにリペアするようにしましょう。

 

塗装で対応できる住宅リペア(補修)の種類とDIYの問題」では塗装に関するリペアを詳しく紹介しています。

ぜひ確認してみてください。

 

  • 【宮崎本社】
    〒885-0005 宮崎県都城市神之山町1990-1
    [TEL]0986-45-9311 [FAX]0986-45-9317
  • 【鹿児島本社】
    〒892-0841 鹿児島県鹿児島市照国町11-20 4F
    [TEL]099-210-7275 [FAX]099-210-7276
  • 【宮崎営業所】
    〒880-0934 宮崎県宮崎市大坪町倉ノ町4412-2
    [TEL]0985-34-9831 [FAX]0985-34-9832
  • 【日置営業所】
    〒899-2504 鹿児島県日置市伊集院町郡9-1
    [TEL]099-272-7755 [FAX]099-272-7758
  • 【鹿屋出張所】
    〒893-0037 鹿児島県鹿屋市田崎町1169-1
    [TEL]0994-43-3515
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