減築の費用とメリット・デメリット|確認申請や補助金についても解説
「子供たちが独立して子供部屋が不要になった」
「夫婦だけで住むには家が大きすぎる」
このように、使わなくなった部屋の掃除やメンテナンスに困っている人もいるのではないでしょうか。
また、夫婦2人で暮らせるコンパクトな家に住みたいと考えている人も多いはず。
少人数で快適に暮らせる住まいを考えている人には、ご自宅の減築をおすすめします。
減築とは、不要になった部屋やスペースを解体して建物を小さくするリフォームです。
この記事では、減築のパターンと費用相場、減築のメリットやデメリットを解説します。
減築のパターンと費用相場
減築には、以下の5つのパターンがあります。
- 2階建てを平屋にする
- 2階建ての2階の一部分を減築
- 2階建ての1階と2階の一部分を減築
- 平屋の一部分を減築
- 2階建ての一部を吹き抜けにする
ひとつずつ詳しく解説していきましょう。
2階建てを平屋にする
費用:1,000万円~
子供たちの独立などで家族構成が変わり、2階部分を使わなくなった人に向いている方法です。
階段がなくなるため、足腰に不安のある人は自宅内での移動がラクになります。
2階建ての2階の一部分を減築
費用:700万円~
使わなくなった部屋だけを解体したい人に向いている方法です。
2階の一部がなくなるため、自宅の日当たりが良くなります。
2階建ての1階と2階の一部分を減築
費用:1,300万円~
建物を全体的に小さくし、駐車場や庭などを作りたい人に向いている方法です。
中古住宅を購入し、自分たちの家族に合わせた大きさにリフォームする場合にもこの減築方法が使われます。
平屋の一部分を減築
費用:500万円~
もともと平屋だった自宅をよりコンパクトにしたい人に向いている方法です。
建物が小さくなるため、自宅内の移動距離が短くなります。
2階建ての一部を吹き抜けにする
費用:500万円~
建物の大きさは変えず、不要になった部屋をなくしたい人に向いている方法です。
2階の一部を吹き抜けにすることで、家全体の温度差がなくなります。
減築のメリット・デメリット
自宅スペースをコンパクトにする減築には、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
メリット
減築には4つのメリットがあります。
- 掃除やメンテナンスの手間が減る
- 日当たり、風通しが良くなる
- 防犯性、耐震性がアップする
- 固定資産税の負担が少なくなる
不要になった部屋をなくすことで掃除をする手間が減り、自宅のメンテナンスがラクになるでしょう。
建物が小さくなることで耐震性がアップし、固定資産税の負担額が少なくなります。
デメリット
減築のデメリットは以下の4つです。
- 工事中は仮住まいに引っ越す必要がある
- 解体費用や処分費用など、工事費用がかかりやすい
- 収納スペースが少なくなる
- 登記申請が必要
ほとんどの減築工事は大がかりな工事になる場合、工事中はほかの場所で生活しなければなりません。
減築後は建物がコンパクトになるため、収納スペースが少なくなります。
そのため、費用をかけて建物を小さくすることに抵抗を感じる人もいるようです。
減築は建物の床面積が小さくなるため、登記申請を行わなければなりません。
登記申請は自分でも申請できますが、建築に関する知識がないと難しいでしょう。
司法書士や土地家屋調査士に依頼する場合は、それなりに費用がかかります。
減築する際に確認申請は必要?
確認申請とは、建物を建築する際にこれから建てる建物や地盤が建築基準法に適合しているかを確認することです。
確認申請は減築する際も申請しなればいけないのでしょうか。
基本的に確認申請は不要
工事内容が減築のみの場合、確認申請は原則として不要です。
平屋、2階建て以下の木造住宅は、確認申請は必要ありません。
確認申請が必要なケースもある
3階建て以上の木造住宅、2階建て以上の鉄骨住宅の場合は確認申請が必要です。
そのほかにも、以下の工事をする場合は確認申請が必要になるケースがあります。
- 3階を2階に減築する
- 床部分が屋根になる
- 大規模な耐震補強を行う
また、「防火・準防火地域」で増築や減築の工事を行う場合は、工事内容にかかわらず確認申請が必要です。
減築で利用できる補助金や減税制度
建物を新築したり、リフォームを行ったりするとき、国や自治体の補助金や減税制度が利用できます。
減築する際は、利用できる補助金や減税制度はあるのでしょうか。
補助金制度
耐震補強が目的の減築の場合、補助金が支給されるケースがあります。
減築工事の際、断熱工事を行った場合も補助金の対象となることがあります。
それぞれの自治体によって給付条件が異なりますので、お住まいの自治体や工事を依頼する業者に確認してみましょう。
減税制度
耐震工事を行うことによって、住宅ローン減税や所得税の減税、固定資産税の減税制度が適用される場合があります。
対象となる工事が決められていますので、工事を依頼する業者に確認してみましょう。
まとめ:使わない部屋は減築して家族が暮らしやすい家に
家族構成やライフスタイルの変化により、使わなくなってしまう部屋が出てきます。
使わなくなった部屋は、減築で家族が暮らしやすい住まいにリフォームしましょう。
減築は工事の内容によって補助金や減税制度を利用できます。
減築のメリット・デメリットを理解し、家族が暮らしやすい住まいにリフォームしましょう。
減築だけではなく住宅のフルリフォームなどを検討する場合は「まるで新築くんのおすすめポイントを紹介」もチェックしてみましょう。