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2021.11.3

人気の断熱材「ロックウール」の断熱性やメリット、デメリットを紹介!

断熱

「家を建てる時に使うロックウール断熱材ってどんなもの?」

「ロックウール断熱材の断熱性はどのくらいなの?」

 

家を新築する際、人気の断熱材「ロックウール」に疑問を抱く人は多いでしょう。

特に、2005年にアスベスト問題が大きく取り上げられてから、断熱材に対する意識が一気に変わりました。

 

アスベスト問題で判明したのは、家を新築する際に外観だけを気にしていた人の多さです。

 

しかし、家を新築する際に本当に重要なのは、断熱材や構造などの見えない部分です。

 

この記事では、断熱材の中でも人気のある「ロックウール」に焦点を当てて、メリットやデメリット、他の断熱材との比較を紹介していきます。

 

読むことで、「人気の断熱材『ロックウール』の特徴と断熱性」や「他断熱材と比較しての優位性」について知ることができます。

 

理想の家作りのためには、人気の断熱材ロックウールとはどんな物なのかをよく知ったうえで、断熱材を選びましょう。

なお、はじめて外壁や屋根の塗装を検討している方は「初めての外壁塗装・屋根塗装をご検討の方へ」もご覧ください。

 

人気の断熱材「ロックウール」とは?

断熱2

ロックウールは、玄武岩などの天然岩石や製鉄所の高炉から出た溶融スラグを再溶解させ、遠心力などで吹き飛ばして繊維状にした人工の鉱物繊維のことです。

用途や使用場所に合わせてマットなどの様々な形状にして使われています。

 

また、昭和13年(1938年)に工業化されてからは、工場施設やビルなど建築物の保温や防火・耐火材として、日本の繁栄を支えてきた豊富な実績があります。

 

ロックウール断熱材のメリット

メリットとして以下の5点があります。

  • 断熱性に優れている
  • 耐火性が高い
  • 吸音性が高い
  • 健康に害が少ない
  • 環境にやさしい

それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。

 

断熱性に優れている

ロックウールの断熱効果は、体積の95%以上を占めている空気が、ロックウールの繊維によって微細な空隙に区切られ、動きにくくなることによって発揮されます。

そのため、ロックウールの密度が高いほど、空気の流れの抵抗( 通気抵抗)が増し、断熱性能が上昇します

 

耐火性が高い

法定不燃材として認められ、燃えにくさや溶けにくさにおいて非常に優れている断熱材です

 

耐熱温度が高く、他の建築材と組み合わせることで十分な耐火性能を発揮します。

実際に屋外からの延焼を想定した試験も行われており、ロックウールを充てんすると格段に耐火性能が上がることが実証されています。

 

吸音性が高い

吸音効果は、ロックウールが形成する連続した細い迷路に音が入って圧縮と膨張を繰り返し、音のエネルギーが熱エネルギーに変換されて消滅することで発揮します。

 

低音域(周波数が低い領域)の吸音率は高音域に比べて低いですが、ロックウールの厚さを増やすことにより改善できます。

 

健康に害が少ない

ロックウールは、人体への健康被害が少ない素材とされています。

国際がん研究機関(IARC)によると、ロックウールは人に対して発がん性の分類ができない、お茶やコーヒーと同じグループに該当します。

もちろん、呼吸器内に多量に取り込めば肺への影響が考えられますが、人工の鉱物繊維であり繊維径も太く呼吸系に入りにくいため、その恐れが少ないと考えられています。

 

時折、ロックウールとアスベスト(石綿)を比較する情報を見かけます。

しかし、この2つの素材はまったく違うものです。

アスベストは天然の鉱物繊維で繊維径が細く、吸い込むと肺の奥まで入り込みます。

また、発がん性が認められている素材です。

 

ロックウール製品の中にはアスベストを含んだものもありますが、現在市販されているものには含まれていません。

 

環境に優しい

ロックウールは優れた断熱性に加え、

  • リサイクルが可能
  • 省エネ性が高い
  • 「グリーン購入法」断熱指定商品に制定されている

という、環境に優しい特徴を兼ね備えています。

ロックウールは、ガラスくずやコンクリートくず、陶磁器くずなどと同じ扱いで廃棄できますが、広域認定制度も取得しているため、リサイクルも可能です。

 

省エネ性能の高さは、高い断熱効果によるところが大きいです。

断熱材が優れていると、冷房や暖房などの生活エネルギーを大幅に減らすことができ、CO2の削減に貢献するでしょう。

 

グリーン購入法は国によって制定された法律で、ロックウールはその特定対象品目に選ばれています。

断熱材にロックウールを選ぶだけで、環境に優しい選択ができるのがポイントです。

 

ロックウール断熱材のデメリット

デメリットとしては以下の3点があります。

  • 値段が高い
  • 吸湿すると断熱性能が低下する
  • 脱落しやすい

それぞれのデメリットについて詳しく解説していきます。

 

値段が高い

同じく人工の鉱物繊維である「グラスウール」よりも値段が高いです

しかし、性能差に大きく開きがあるため、コストパフォーマンスはロックウールのほうが高いと言えるでしょう。

 

吸湿すると断熱性能が低下する

ロックウールは耐水性がある素材ですが、水分を吸うと繊維の性質が変わってしまいます

 

水分によって、断熱の役目を果たしている微細な空隙が失われてしまうと、性能が大きく低下してしまうでしょう。

 

脱落しやすい

ロックウールは重いため、脱落する(壁の下のほうに固まってしまう)場合があります。

 

脱落したら断熱性能が下がってしまうため、工事の際の施工者の技術力が性能に直結する素材と言えるでしょう。

 

ロックウール断熱材はどんな人におすすめ?

費用

ロックウールは、安価で高断熱と高気密を実現したい人におすすめの断熱材です

高断熱・高気密住宅とは、家全体を魔法瓶のような状態にすることで、冷暖房の効果を逃さずに夏は涼しく冬は暖かい住宅のことを言います。

 

断熱材によっては、高断熱・高気密住宅にするには非常に高額であったり、効果は最初だけだったりするでしょう。

 

その点、ロックウールなら他素材に比べてコストパフォーマンスに優れた断熱材なので、安価で高性能な高断熱・高気密住宅を作ることができます。

 

ロックウールの特徴や断熱性を他の断熱材と比較!

断熱3

断熱材は多種ありますが、大別すると「繊維系」と「発泡プラスチック系」があります。

 

以下では、繊維系である「グラスウール」や、発泡プラスチック系の中でも高性能な「フェノールフォーム」を表で比較していきます。

価格は、ロックウールを1とした場合の比率です。

 

ロックウール表

この表をみるとわかるように、どの断熱材も一長一短あります。

以下では、詳しく比較と解説をしていきましょう。

 

グラスウールとの比較

人工繊維系であるグラスウール(10K版)と比較すると、ロックウールのほうがやや値段が高いものの、性能は上です

 

グラスウールとは、ガラスを繊維状にした断熱材のことで、日本では1番使われている断熱材でもあります。

 

では、ロックウールと性能と価格で更に詳しく比較してみましょう。

 

  • 防音性能・熱伝導率・耐火性はロックウールが優位
  • 価格はグラスウールがわずかに優位
  • 種類が豊富のため、汎用性はグラスウールが優位

 

性能が良く、価格も大きく変わらないため、ロックウールのほうがコストパフォーマンスに優れていると言えます。

 

フェノールフォームとの比較

性能面では、フェノールフォームのほうが高いですが、価格は圧倒的にロックウールのほうが安くなります。

 

フェノールフォームとは、熱に強くて燃えにくく、水を吸わない樹脂のことです。

高性能な一方で非常に高額なのがデメリットです。

 

以下で、ロックウールと性能や価格で詳しく比較してみましょう。

  • 防露性や熱伝導率はフェノールフォームのほうが優位
  • 防音性や耐熱性はロックウールが優位
  • 価格面でロックウールのほうが圧倒的に優位

 

このように、ロックウールは、ある程度の性能は担保しながら、非常に安価であることがわかります。

 

ロックウールの施工方法は2つ

断熱材の施工方法には、「外張り断熱工法」と「充填断熱工法」の2つがあります。

外張り断熱工法は、主にプラスチック系の断熱材を壁や屋根の外側から施工する方法です。

特徴は、隙間ができにくく結露が起こりにくいこと、充填断熱法よりも費用が高くつくことが挙げられます。

 

充填断熱工法は、壁や屋根の内側に断熱材を充填する方法です。

機械を使い吹き込む形で施工する「吹き込み工法」と、断熱材を霧状にして吹き付けて施工する「吹き付け工法」、板状になった断熱材を敷き詰める「パネル工法」という3つの施工方法があります。

外張り断熱工法よりも安価ですが、断熱性は外張り断熱工法に劣ります。

 

ロックウールは、充填断熱工法でも、外張り断熱工法でも施工が可能です。

 

ロックウールやその他の断熱材の施工を成功させるコツ

ここでは、ロックウールのリフォーム工事を成功させるコツを紹介します。

ロックウールや断熱材のリフォームに限らず、工事は施工不良を起こさないよう、しっかりやってもらうに越したことはありません。

 

ほかのリフォーム工事にも通ずる部分があるので、これから工事を依頼するという人はぜひ参考にしてください。

 

1.業者選び

どのような工事でも、その工事の専門知識や経験、実績がある業者を選ぶようにしましょう。

断熱工事やリフォームの経験や実績については、業者のHPや口コミなどを参考にするとわかりやすいです。

営業に来たスタッフに聞いてみるのもいいでしょう。

 

2.相見積もり

価格、工事内容などを見比べるために、2〜3社から見積もりを取る「相見積もり」を行ってみてください。

やり方は、業者をいくつかピックアップしたら、見積もりを取り、その内容を比べます。

 

チェックしたいポイントは内訳や金額です。

内訳を「一式」と詳しく書かない場合は、親切な業者とはいえません。

価格については事前に調べ、不明瞭な部分は質問するようにしましょう。

 

見積書の書き方からは業者の性格を知ることができます。

内容が詳しくない、不透明だという場合は、契約を考え直したほうがいいでしょう。

 

3.質問をたくさんする

施工方法や断熱材の専門知識はもちろん、リフォームに関する不安などについて質問してみましょう。

専門業者であればどのような質問にも答えてくれるはずですが、知識や経験がない業者の場合、答えられないことがあります。

 

そのような業者には、施工中や施工後のフォローなどにも心配が残るため、依頼するのはやめるのが賢明です。

 

断熱材リフォームの費用を抑える方法

既存や新築の住宅に行う断熱工事の費用を抑える方法を解説します。

補助金を使うか、自社施工の業者に依頼するかの2つの方法があります。

 

補助金を使う

断熱材の工事は、補助金を利用することができます。

補助金制度にはいくつかありますが、ここでは環境省による「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」と「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー)」について解説します。

 

「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」とは、既存住宅のエネルギー消費効率の改善と低炭素化を促進するために、断熱改修を支援する制度です。

断熱材のほかに窓やガラス、蓄電システムなども補助対象になっています。

補助金額は、戸建ての場合、1住戸あたり120万円が上限、集合住宅の場合は1住戸あたり15万円が上限になっています。

 

「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー)」は、外皮の断熱性能や効率が良い設備システムなどを導入し、大幅な省エネルギーを実現しながら再生エネルギーを作り出し、エネルギー消費量がゼロの住宅を指します。

断熱材は、ZEHが目指す住居環境の仕上がりを左右する部材で、高性能建材としてZEH補助金の対象です。

ただし、導入できる断熱材はZEH対象の製品で、新品のみになります。

 

断熱性能が高いロックウールはもちろん、グラスウールやフェノールフォームはZEH向きの断熱材といえるでしょう。

令和3年の補助金額は、ZEHの場合1住戸あたり60万円、より高い省エネ性を求めるZEH+の場合は105万円になります。

 

申請手順は必要書類を準備し、公募に応募する形です。

先着順に審査、工事後は完了報告が必要になるので、リフォーム計画に合わせて早めに申請しましょう。

 

自社施工の業者を探す

補助金を使わず断熱材を施工するのであれば、自社施工の業者を探し、依頼するとお得です。

業者の中には、工事を他の業者や職人に外注するケースがあります。

その場合は中間マージンが発生し、適正価格での施工が難しいです。

 

その点、自社で施工できる業者は、無駄な費用がかからないため費用を抑えた依頼ができます。

できるだけ出費を抑えた施工を考えている場合は、自社で職人を雇い、施工してくれる業者に依頼しましょう。

 

エスケーハウスで行った断熱材の施工事例

最後に、エスケーハウスで行った断熱材の施工事例を紹介します。

断熱工事中の様子はなかなか見られないため、これから工事を依頼する人は「こんな工事をするのか」という参考にしてください。

 

セルロースファイバーの施工事例

宮崎県都城市の新築工事で、セルロースファイバーという断熱材を吹き込んで施工した事例です。

セルロースファイバーは、木質繊維から作られる断熱材で、1本1本の繊維の中に小さな空気砲があります。

 

空気泡があることで熱や音を伝えにくくする効果があり、優れた断熱性と防音性、調湿効果を誇ります。

屋根、天井、壁、床に施工可能です。

 

防音効果があるので、マンションやアパートなどの集合住宅にも向いた断熱材といえるでしょう。

 

発泡プラスチック系の断熱材の施工事例

床新設 断熱

鹿児島県日置市伊集院町で行った全面リフォーム工事でも、断熱材を施工しました。

使用したのは、プラスチックを発泡させて作る発泡プラスチック系断熱材です。

ビーズ法ポリスチレンフォーム、押出法ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム、フェノールフォームの4種類があります。

 

また、ボードタイプと吹き付けタイプがあり、こちらの工事では、天井、壁、床にボードタイプを使用しました。

ボードタイプの場合は、施工箇所の大きさや形に合わせてカットし、設置していきます。

 

繊維でできた断熱材よりも吸湿性は低いですが、機密性に優れるため、断熱効果が高く頑丈なのが魅力です。

 

まとめ:断熱材で悩んだら断熱性が高いロックウールがおすすめ!

家 調査

断熱材に悩んでいる人には、ロックウールがおすすめです

 

もちろん、断熱材には様々な種類があり、それぞれの断熱材に性能や汎用性で独自の強みがあります。

そのため、すべての人にロックウールがおすすめとは言えないでしょう。

 

しかし、コストパフォーマンスに優れたロックウールは、こだわりがない限り、後悔をしにくい断熱材です。

 

ただし、施工不良が起これば優れた建材を使っても意味がありません。

優秀な施工業者を選ぶために、会社選びは慎重に行いましょう。

知ったら得する断熱リフォームの費用を抑える要素と費用相場」では断熱リフォームの費用も解説しているのでぜひチェックしてみましょう。

 

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