アパートの外壁塗装の減価償却とは?しくみと計上方法を解説

 

「そろそろアパートの外壁を塗装したい」

「外壁塗装にかかる費用を経費として計上したい」

 

経営するアパートの外観が古くなってきたとき、

外壁塗装を検討する人もいるのではないでしょうか?

 

また、外壁塗装にかかった費用を経費として計上し、

上手に節税したいと考えている人も多いはず。

 

この記事では外壁塗装の減価償却についての悩みを解消するために、下記の情報を解説しています。

 

  • 外壁塗装にかかる費用は経費として計上できるか
  • 「一括計上」と「減価償却」の見分け方
  • 外壁塗装の費用を減価償却する際に気をつけるポイント

 

減価償却の知識を深めることで、上手に節税できるようになるでしょう。

 

外壁塗装にかかる費用は経費として計上できるか

 

外壁塗装にかかった費用は、確定申告の際に経費として計上することが可能です。

税金は家賃収入から経費を差し引いた金額に発生するため、

経費を多く計上できれば節税につながるでしょう。

 

外壁塗装の目的で「一括計上」か「減価償却」かが決まる

外壁塗装にかかった費用は、塗装を行った目的によって計上する勘定科目が変わります。

 

修理や修繕は「修繕費」

修繕費とは、破損した部分の補修など、原状回復のためにかかった費用のことです。

たとえば、外壁のひび割れや剥がれを補修したり、

劣化した外壁を塗装で補修したりした場合は修繕費になります。

 

また、以下の内容であれば、外壁塗装にかかった費用を修繕費として一括計上できます。

 

  • 外壁塗装にかかった費用が20万円未満
  • おおよそ3年以内の周期で行われている修繕(外壁塗装)

 

修繕費は、かかった費用を一度に計上できるため、一時的な節税に効果があります。

利益が多かった年に修繕費を計上できれば、支払う税金が安くなります。

 

資本的支出は「減価償却費」

資本的支出とは、外壁塗装によって建物の価値や耐久性が高まることをいいます。

たとえば、修繕の必要がないのに外壁を美しい色やデザインにする、

前回よりも耐久性が高い塗料を使用した場合などです。

 

資本的支出は「減価償却費」として計上します。

外壁塗装にかかった費用が20万円を超えた場合は、

修繕目的の塗装であっても資本的支出とみなされ、減価償却費で計上するのが基本です。

 

減価償却費とは、建物などの資産価値を時間の経過に合わせて経費として計上するものです。

 

減価償却費は、経費を複数年にわたり分割して計上するため、

単年度の赤字決算を防ぐことができます

赤字決算を防ぐことで、銀行からの融資が受けやすくなるでしょう。

 

外壁塗装の費用を減価償却する際に気をつけるポイント

 

外壁塗装にかかった費用を減価償却で計上する場合、償却年数は塗料の耐用年数ではなく、

塗装した建物の法廷耐用年数を当てはめます

 

たとえば、木造アパートの耐用年数は22年です。

木造アパートの外壁塗装をした場合、

塗装にかかった費用を22年に渡って減価償却費として計上することになります。

 

減価償却する年数が長いため、場合によってはすべての費用を計上できないケースもあるでしょう。

それぞれの建物の耐用年数は、国税庁のホームページで調べることができます。

例外として、定期的に塗装をする計画をしているのであれば、一定期間で減価償却することも可能です。

 

定期的に塗装をする計画がある場合は、最寄りの税務署で詳しい情報を確認しましょう。

 

まとめ:外壁塗装は目的と時期を見極めて節税に役立てよう

 

アパートの外壁塗装にかかる費用は、経費として計上することが可能です。

塗装の目的や金額によって、修繕費と減価償却費に分けられます。

 

修繕費は、費用を一括で計上できるため、利益が多かった年に修繕費を計上できれば、

節税効果が期待できるでしょう。

 

減価償却費は、建物の耐用年数によって費用を分割して計上します。

赤字決算を防げるため、銀行からの融資を受けたい場合は減価償却が役立つでしょう。

減価償却や決算も考えて外壁塗装を計画してください。

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