古い階段のリフォームをする前に知っておきたい4つのポイント
「階段の勾配が急なので取りかえたい」
「高齢者がいるので安全のために手すりをつけたい」
昔建てられた家の階段は、勾配が急な場合が多く、事故が起こる確率が高い場所です。
とくに小さい子供や高齢者がいる家では、ケガや事故の心配をしないために階段のリフォームを検討している場合も多いでしょう。
この記事では、古い階段のリフォームを考えている方の悩みを解決するために以下の情報をお伝えしています。
- 古い階段をリフォームする最適なタイミングと安全性
- 要望に合わせた階段リフォームの種類と費用
- 古い階段のリフォームにかかる工事期間
記事を読んで悩みに合ったリフォーム方法を見つけましょう。
古い階段をリフォームするタイミング
古い階段をリフォームするタイミングは、安全性の不安が出たときです。
階段をリフォームする場合、デザインだけではなく安全性について考えることが重要です。
安全性を考えた「建築基準法」では、蹴上げ(一段の高さ)は23cm以下、踏面(足を乗せる部分)は15cm以上という規定があります。
急勾配による負担が心配なとき
急勾配には、1段を高くすることで狭いスペースに階段を設置できるというメリットがあります。
しかし、急な勾配の古い階段では子供の転倒事故や高齢者などが利用する場合の足腰への負担が大きくなってしまいます。
子供や高齢者がいる家庭では古い階段はリフォームしたほうが安全でしょう。
踏む面が狭くて恐怖や不便を感じたとき
踏む面が狭い階段は、足を全部乗せることができません。
最悪の場合、横向きになりながら昇降しなければならず、足を踏み外して落ちるのではと恐怖心を与えてしまうでしょう。
安全性を考慮して、古くて踏む面が狭い階段は早めにリフォームしましょう。
古い階段をリフォームする場合の種類と費用
古い階段のリフォームでは、工事の種類によって費用が大きく違います。
悩みに合わせた施工をすれば費用を最小限に抑えることができます
階段の勾配を緩やかにする・踏面を広くする
古い階段の勾配を緩くして踏面を広くする場合は、大規模な工事になるので費用も高くなります。
- 段数を増やす(1~2段) 20~50万円
- 勾配を緩めて階段作り直し 100~150万円
- 場所を変えて階段作り直し 150~300万円
階段を架け替えて再構築する場合は、古い階段を撤去して新しいデザインを選ぶことができます。
種類や工事内容によって費用が変わるので予算に合わせながら業者と相談して決めていきましょう。
古い階段に手すりをつける
古い階段に手すりをつけるリフォームは、事故を未然に防ぐための重要な対策です。費用は5~30万円ほどで、壁の下地補強や張り替えが必要な場合は費用が高くなります。
高齢者がいる場合は、介護保険や助成金が使える場合がありますので自治体にご相談ください。
古い階段の床を張り替える
古い階段の床を張り替える場合のリフォーム費用は、デザインや材質によって変わりますが20~100万円が相場です。
見た目だけを変えたいのであれば5~20万円で上張りという方法もあります。
床の張り替え時には壁紙も交換する可能性があります。
壁紙を張り替える場合はさらに費用がかかります。
古い階段をリフォームする工事期間
古い階段のリフォーム期間は、最短で1〜3日、基本的には2週間以上がかかるでしょう。
古い階段のリフォームにはさまざまな施工パターンがあるので、選択したリフォーム内容により工事期間も大幅に変わります。
古い階段を撤去して新しく架け替える
新しく階段を再構築するリフォームでは、古い階段を撤去して新しい階段を架け替えるので一般的な2階建ての住宅で2週間~1ヵ月ほどかかります。
上張りや手すりを付ける場合
上張りや手すりをつけるリフォームは1~3日ほどで完了します。
最も簡単なリフォームと言えるでしょう。
まとめ:古い階段のリフォームは安全性が重要
古い階段をリフォームするポイントは、安全性と使いやすさです。
建築基準法の最低寸法で設定した階段は、急な勾配で登りにくく踏面も狭く感じる人が多く、建築基準に沿うだけが最適というわけではありません。
実際に昇り降りしやすい階段は建築基準法よりも少し余裕を持った数値となっており、蹴上は18cm~20cm・踏面は20cm~22cmとされています。
公共施設では蹴上15cm・踏面30cmの場所もたくさんあり小さい子供や高齢者でも負担が少なく利用できるように設定されています。
古い階段は事故が多い場所ですので、リフォームする場合は予算とのバランスをとりながら安全性を意識しましょう。
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