和室の砂壁をリフォームする方法と費用相場を工事ごとに紹介!
和室の壁でよく見かける砂壁は、手入れが大変でリフォームしたい方も多いでしょう。
砂壁は独特な性質を持っているので、リフォームする前に特徴を把握しておく必要があります。
この記事では、和室の砂壁について下記の項目を紹介しています。
- 砂壁の特徴とメリットとデメリット
- 和室の砂壁をリフォームする方法と費用相場
それぞれの項目ついて、詳しく解説していきます。
和室の砂壁が持つ特徴とメリット・デメリット
和室の砂壁には、一般的な壁にはない特徴やメリット・デメリットがあります。
特徴を把握すれば自宅に砂壁が本当に必要なのかがわかるでしょう。
砂壁の特徴
砂壁は、糊液と色砂を混ぜ合わせて上塗りされた壁で、下地となるのはおもに土壁です。
日本家屋に馴染みのある伝統的な壁ですが、砂壁を取り入れた住宅は減少してきています。
砂壁のメリット
砂壁のメリットは以下の2点です。
- シックハウスの原因になる化学物質がほとんどない
- 調湿性と防火性に優れている
1つずつ解説していきます。
シックハウスの原因になる化学物質がほとんどない
砂壁には化学物質がほとんど含まれていないので、シックハウス症候群にかかる心配が少ないです。
元来の砂壁の工法なら心配ないのですが、近年の方法だと接着剤に
化学物質のホルムアルデヒドが含まれているため
シックハウス症候群が絶対起きないとは言えません。
ただし、他の素材に比べれば症状は起こりにくいでしょう。
調湿性と防火性に優れている
砂壁には湿気を吸い取る性質があります。
調湿効果があるため、梅雨の時期でも壁紙だけの部屋より快適に過ごせます。
また、砂壁に用いられている土や砂は不燃性の材料です。
火災時の延焼を抑制する「防火性」にも優れているでしょう。
砂壁のデメリット
砂壁のデメリットは以下の2点です。
- 砂が落ちやすく掃除が大変
- リフォーム費用が高く工事期間が長い
それぞれの項目について、解説していきます。
砂が落ちやすく掃除が大変
砂壁は、耐久性が低く、砂が剥がれ落ちやすいです。
少しの接触でも削れてしまうので、砂壁の部屋では壁を傷つけない注意が必要です。
また、畳の隙間に砂が入り込むこともあるので、掃除に手間がかかります。
リフォーム費用が高く工事期間が長い
砂壁の補修工事を施工できる職人は少なくなってきています。
独自の技術と手間が必要な工法なので、リフォームする場合は、
工期と費用が割高になる傾向があります。
和室の砂壁をリフォームする方法と費用相場
和室の砂壁をリフォームするには、以下の方法があります。
- 砂壁にペンキを塗る
- 砂壁に漆喰を塗る
- 壁紙に張り替える
それぞれの工法について、作業内容と費用相場を紹介していきます。
以下は、6畳の和室リフォームを想定した費用相場です。
砂壁にペンキを塗る
砂壁にペンキを塗るリフォームの費用相場は、6~20万円程です。
作業手順は以下のとおりです。
- 汚したくない箇所をマスカーや養生テープで養生する
- ひび割れや凹凸のある部分をパテで埋める
- 下塗り材を1日程度の間隔をあけて2~3回に分けて塗る
- ペンキを2回塗る
- 養生を剥がす
下塗り材の養生期間があるので、工期が3~7日と長くなります。
砂壁に漆喰を塗る
砂壁に漆喰を塗るリフォームの費用相場は、7~25万円程です。
作業手順は以下のとおりです。
- 汚したくない箇所をマスカーや養生テープで養生する
- ひび割れや凹凸のある部分をパテで埋める
- 下塗り材を1日程度の間隔をあけて2~3回に分けて塗る
- 下塗り材が完全に乾いたら漆喰を下から上にかけて下塗りする
- 下塗りが完全に乾く前に漆喰を上塗りする
- 養生を剥がす
ペンキを塗る場合と同様に、工期が3~7日と長くなります。
壁紙に張り替える
砂壁を壁紙に張り替えるリフォームの費用相場は8~25万円程です。
作業手順は以下のとおりです。
- 砂壁の上からベニヤ板を張る
- ベニヤ板の上にクロスを張る
最も簡単で、1〜5日と工期が短い方法です。
和室の砂壁をリフォームする方法は1つだけではありません。
各工事の特徴を踏まえて、リフォームの計画をしましょう。
和室全体のリフォームをする場合は以下で費用をチェックできます。